おしりトラブルのお話

当院では外科でおしりのさまざまなトラブルの診療を行っています。
産後におしりのトラブルでお困りの方は多いですよね。
でもおしりのことで受診するのは恥ずかしい・・と思う方も多いと思います。
そんなときに女性医師であれば相談しやすいのではないでしょうか?
当院外科の女性医師、高岸智子医師よりおしりのトラブルの治療について教えていただき
ましたのでぜひ読んでみてください↓↓↓

子供たちは「おしり」、「うんち」というのが好きなのに、女性にとっては毎日の悩みの原因になっていることはありませんか?

誰にも相談できないでひとりで悩んでいたり、産前産後は産婦人科で診てもらえたけれど、その後はどこに行ったらいいか分からない、市販薬でごまかしているけれど一向に良くならないという女性も実は多いのです。外科を受診する多くの女性が、かなり重症なおしりのトラブルになってから病院に来られます。

おしりのトラブル

女性は痔を患っている人が男性よりも圧倒的に多いのです。女性が痔になりやすいのは痔の最大の原因である便秘になりやすいためです。

  • いぼ痔(内痔核・外痔核)
    おしりの血流が悪くなり、血管の一部がこぶ状に盛り上がる病気です。妊娠中は直腸や肛門の血流が悪くなるためいぼ痔になりやすいのです。痛みを伴ったり、出血を伴うことがあります。
  • 切れ痔(裂肛)
    肛門の皮膚が切れたりさけたりした状態です。排便時に激痛をきたしたり、出血を伴うことがあります。
  • 痔瘻
    肛門の周りに膿が溜まって、外に流れるトンネルができる状態です。熱が出たりおしりの横が腫れたり、すわると痛みを伴うこともあります。

皮膚びらん

肛門内部の炎症の分泌物が肛門周囲に流れ出たり、おりものでおしりの周りもかぶれたりする症状です。下痢を頻繁に繰り返したり、排便後に肛門周囲を清潔にしていなかったり、トイレットペーパーでふきすぎても起こります。実ばウォッシュレットの使いすぎでも起こることがあるので注意が必要です。

便秘

女性は便意を催しても我慢して便秘になりがちですし、生理前には女性ホルモンの作用で腸の働きが鈍り、便秘を起こしやすいという事情もあります。また、妊娠をすると大きくなる子宮で直腸が圧迫されて便が出にくくなったり、強く力みにくいため便秘がちになる女性もいます。

産前産後でおしりのトラブルがある場合はまずは産婦人科の先生に相談してみてください。妊娠中に痔になっていたりすると、赤ちゃんが産道を通るときにおしりにも痛みを伴います。

産後ケア

出産時にできてしまった痔などは産後のケアが重要です。便秘を改善し、水分をしっかりとり、血流を改善し、身体を冷やさないようにお風呂になるべく入るようにして、適度な下半身の運動なども大切です。

産婦人科の通院が終わったら

妊娠、出産でおしりトラブルを発症されることは珍しいことではありません。妊婦さんの6割以上が痔になるという報告もあります。大体は産後に改善すると言われていますが、実は産婦人科に受診しなくなるだけで、ずっとそのまま治ることなくおしりのトラブルを抱えている女性も多いのです。

おしりのトラブルは外科・消化器外科・肛門外科の専門領域になります。しかし、痔を専門に診ている病院は全国でもあまり多くありません。男性医師がほとんどで、女性にとってはかなりハードルが高いと思われがちです。当院では女性外科医による産後のおしりトラブルも対応しています。お子さんと一緒でも構いませんので一度お気軽にご相談ください。


外科 高岸智子医師

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